轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かぎ

鍵

谷崎 潤一郎

「中央公論」中央公論社、1956(昭和31)年1月、5月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,182 字 · 200 页

青空文庫

「どうしようかしら」と、私が躊躇していると、「パパは大丈夫、今しがた寝やはったところよ。………行ってらっしゃいよママ。今日は関田町で昼間から風呂が沸いているのよ、ついでに寄って風呂を貰っていらっしゃい」と云う。何かわけがあることと察し、「ではちょっと一二時間」と云って、三時頃に買い物袋を提げて出かける。まっすぐ関田町へ行ってみる。マダムは留守で、木村が離れに一人でいる。先刻敏子から電話があって、「今日はマダムが和歌山へ行って夜おそくまで不在であるが、私もこれから病人の所へ出かけるので、済まないけれども二三時間留守番に来ていてほしい。夕刻までには帰って来る」ということで、呼び寄せられたのであるという。風呂は沸いていなかったが、風呂の代りに木村がいたというわけである。………ざっと半月ぶりに少しゆっくり話し合うことができたけれども、やはり何となくセカセカして落ち着いた気分にはなれなかった。………彼を残して五時に関田町を出て、時間がないので、―――病人が眼を覚ましはしないかと心配なので、―――大急ぎで近所の市場で買い物をして帰宅する。「お帰り。早かったわね」