轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かぎ

鍵

谷崎 潤一郎

「中央公論」中央公論社、1956(昭和31)年1月、5月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,182 字 · 200 页

青空文庫

という気持と、二つの願望が籠っていたに違いなく、それを分って貰うためにあの言葉を云った。

二月十四日に、木村は夫にポーラロイドという写真機のあることを教えた。「僕ニソウイウ機械ノアル※(コト、1-2-24)ヲ教エタラ僕ガ喜ブデアロウトイウ※(コト、1-2-24)ヲ、ドウシテ木村ハ察シタノデアロウカ、ソレガ不思議ダ」と云っているが、それは私にも不思議であった。夫が私の裸体像を撮影したがっているだろうなどとは、私にしても察知してはいなかった。仮に察知していたとしても、そんなことを木村に知らせてやる隙などはなかった。あの時分、私は毎夜のように泥酔して木村の腕に凭りかかりつつ抱き運ばれていたけれども、夫婦間の秘戯に関することはおろか、ついぞ打ち解けた談合などを彼と遣り取りしたことはなかった。ありていに云って、彼とは酔って運ばれるだけの関係で、夫の眼を掠めて話し合う機会などあるはずはなかった。私はむしろ敏子が怪しいと睨んでいた。木村にそんな暗示を与えた者があるとすれば、敏子を措いて他にない。彼女は二月九日に、関田町に別居させてほしい旨を申し出ており、静かな場所で勉強したいというのを理由に挙げているが、「静かな場所」