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もん

門

夏目 漱石

宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页

青空文庫

が三人しかないという話であった。

「字の書けるものは、この人ぎりなんだそうですよ」と云って細君は笑った。すると織屋も、

「本当のこんだよ、奥さん。読み書き算筆のできるものは、おれよりほかにねえんだからね。全く非道い所にゃ違ない」と真面目に細君の云う事を首肯った。

織屋はいろいろの反物を主人や細君の前へ突きつけては、「買っておくれ」という言葉をしきりに繰り返した。そりゃ高いよいくらいくらに御負けなどと云われると、「値じゃねえね」とか、「拝むからそれで買っておくれ」とか、「まあ目方を見ておくれ」とかすべて異様な田舎びた答をした。そのたびに皆が笑った。主人夫婦はまた閑だと見えて、面白半分にいつまでも織屋を相手にした。

「織屋、御前そうして荷を背負って、外へ出て、時分どきになったら、やっぱり御膳を食べるんだろうね」と細君が聞いた。

「飯を食わねえでいられるもんじゃないよ。腹の減る事ちゅうたら」

「どんな所で食べるの」

「どんな所で食べるちゅうて、やっぱり茶屋で食うだね」

主人は笑いながら茶屋とは何だと聞いた。織屋は、飯を食わす所が茶屋だと答えた。それから東京へ出立には飯が非常に旨いので、腹を据えて食い出すと、大抵の宿屋は叶わない、三度三度食っちゃ気の毒だと云うような事を話して、また皆を笑わした。