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もん

門

夏目 漱石

宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页

青空文庫

しまいに一人の僧が廊下口からぬっと現れた。そうして宗助の傍を通って、黙って外の暗がりへ抜けて行った。すると遠くの奥の方で鈴を振る音がした。

この時宗助と並んで厳粛に控えていた男のうちで、小倉の袴を着けた一人が、やはり無言のまま立ち上がって、室の隅の廊下口の真正面へ来て着座した。そこには高さ二尺幅一尺ほどの木の枠の中に、銅鑼のような形をした、銅鑼よりも、ずっと重くて厚そうなものがかかっていた。色は蒼黒く貧しい灯に照らされていた。袴を着けた男は、台の上にある撞木を取り上げて、銅鑼に似た鐘の真中を二つほど打ち鳴らした。そうして、ついと立って、廊下口を出て、奥の方へ進んで行った。今度は前と反対に、足音がだんだん遠くの方へ去るに従って、微かになった。そうして一番しまいにぴたりとどこかで留まった。宗助は坐ながら、はっとした。彼はこの袴を着けた男の身の上に、今何事が起りつつあるだろうかを想像したのである。けれども奥はしんとして静まり返っていた。宗助と並んでいるものも、一人として顔の筋肉を動かすものはなかった。ただ宗助は心の中で、奥からの何物かを待ち受けた。すると忽然として鈴を振る響が彼の耳に応えた。