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もん

門

夏目 漱石

宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页

青空文庫

彼は心からこの若い禅僧の勇気と熱心と真面目と親切とに敬意を表していたのである。

「道は近きにあり、かえってこれを遠きに求むという言葉があるが実際です。つい鼻の先にあるのですけれども、どうしても気がつきません」と宜道はさも残念そうであった。宗助はまた自分の室に退いて線香を立てた。

こう云う状態は、不幸にして宗助の山を去らなければならない日まで、目に立つほどの新生面を開く機会なく続いた。いよいよ出立の朝になって宗助は潔よく未練を抛げ棄てた。

「永々御世話になりました。残念ですが、どうも仕方がありません。もう当分御眼にかかる折もございますまいから、随分御機嫌よう」と宜道に挨拶をした。宜道は気の毒そうであった。

「御世話どころか、万事不行届でさぞ御窮屈でございましたろう。しかしこれほど御坐りになってもだいぶ違います。わざわざおいでになっただけの事は充分ございます」と云った。しかし宗助にはまるで時間を潰しに来たような自覚が明らかにあった。それをこう取り繕ろって云って貰うのも、自分の腑甲斐なさからであると、独り恥じ入った。

「悟の遅速は全く人の性質で、それだけでは優劣にはなりません。