轻松读懂日语经典作品
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もん
門
宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页
杉原は卒業後高等文官試験に合格して、その時すでに或省に奉職していたのだが、公務上福岡と佐賀へ出張することになって、東京からわざわざやって来たのである。宗助は所の新聞で、杉原のいつ着いて、どこに泊っているかをよく知ってはいたが、失敗者としての自分に顧みて、成効者の前に頭を下げる対照を恥ずかしく思った上に、自分は在学当時の旧友に逢うのを、特に避けたい理由を持っていたので、彼の旅館を訪ねる気は毛頭なかった。
ところが杉原の方では、妙な引掛りから、宗助のここに燻ぶっている事を聞き出して、強いて面会を希望するので、宗助もやむを得ず我を折った。宗助が福岡から東京へ移れるようになったのは、全くこの杉原の御蔭である。杉原から手紙が来て、いよいよ事がきまったとき、宗助は箸を置いて、
「御米、とうとう東京へ行けるよ」と云った。
「まあ結構ね」と御米が夫の顔を見た。
東京に着いてから二三週間は、眼の回るように日が経った。新らしく世帯を有って、新らしい仕事を始める人に、あり勝ちな急忙しなさと、自分達を包む大都の空気の、日夜劇しく震盪する刺戟とに駆られて、何事をもじっと考える閑もなく、また落ちついて手を下す分別も出なかった。