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ざっしん(に)
雑信(二)
種田 山頭火
「椋鳥会『初凪』」1913(大正2)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,294 字 · 5 页
△今朝、思いがけなく本集をうけとりました。前集ほど振っていないという評には誰も異議はありますまい。句が総じてダレています。無理に拵えたらしい痕跡があります。
△私は此度もまた出句することが出来ませんでした。自分は出句もしないで、こういう勝手な文句を並べる――実は済まない、不都合千万だと思います。併し詮方がありません。私には今の処どうしても句が作れません。句作の余裕――句材があってもそれを句として発表するだけの心のユトリがありません。私は此頃非常に心身が動揺しています。それがために殆んど家業をも省みないほどの慌しい押し詰った生活を続けています。どうぞ私を赦して下さい。そしてもう少し考えさして下さい。
△五句集の組織について色々の御意見がありますが、それによって五句集に対する諸君の熱心な真面目な態度が窺われて私は至極喜んで居ります。自から省みて自分の俯甲斐なさを責めずにはいられません。発奮せずにはいられません。
△私は私だけの意見をチョッと述べて置きます。石花菜君の説には賛成ですが、今は其時期であるまいと思います。やっぱり碧松君のいわれるように本五句集は本五句集として今迄通りの経路を進んでゆくのがよかろうと思います。