轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

「毎日新聞」1955(昭和30)年3月25日~8月15日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 140,106 字 · 283 页

青空文庫

いやらしいこといいなさんな――」

ぷんとする音枝に、浜子はわざとひざをよせてゆき、

「そうお、知ってるなら、どうしてその妙ちゃんて女の子にはつきあいを許して、わたしには『冗談にもほどがある。』なんておっしゃるんですか。わたしが大学生でないからなの。身分不相応だというの。そんなら覚悟があってよ。わたしはおねえさんのように、品行方正を美徳なんて思っていないんだから。わたしは純潔なんて、おし気なくごみ箱ん中へすてたんですからね……」

音枝のひざを両手でゆすぶって、手ばなしで泣き出してしまった。その顔はまっかである。泣き方も異常だった。それはどうみても酔っぱらった人であると気づくと、音枝は少し安心はしたものの、今度は別の不安で、早く安江が帰ってこないかと、ひたすらそれをねがった。しかしその前に、どうしても浜子をねかしつけねばならない。

「浜ちゃん、あんた酔っぱらってるの。いやあね。早くおやすみなさいよ。もうすぐ、おかあさんたち帰るわよ。」

すると浜子は開き直るようないきおいで、

「なにいってんの。おばさんなんかこわくないんですからね。いっときますが、わたしはだれもこわくなんか、ないんですからね――」