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でんきばと
電気鳩
海野 十三
「幼年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1937(昭和12)年8月~1938(昭和13)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 页
高一も、がっかりしました。
しかし、どうしてこのまま父親をみごろしにできましょう。ミドリはなくばかりです。
それからというものは、高一はたすけだす工夫をいろいろと考えました。そして、ついに大決心をしました。
それは三、四日のちの朝のことです。中国服すがたの高一は、川上から船にのりこみました。高一は、あのおそろしいおそろしい力の電気鳩をつれています。そのほかに、一頭のなつきやすい軍用犬をかりうけて、船にのせました。
いよいよ決死の冒険です。高一はうまく父親を助けだせるでしょうか。
輝く日章旗
中の島にある敵のトーチカに、お父さまがおしこめられているときいて、高一少年は大決心をしました。妹ミドリのことは、大石大尉などによくたのんで、高一は中国人少年にすがたをかえ、あのおそろしい力のある電気鳩を、ゴムの袋にいれて腰にさげ、一頭の軍用犬をつれて、川上から船にのりました。
さいわい、川の上には朝ぎりがもやもやとたちこめたので、うまく敵兵の目をくらまし、ぶじに中の島にこぎよせることができました。
さあ、これからどうして、お父さまの秋山技師をたすけだすか?