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でんきばと
電気鳩
海野 十三
「幼年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1937(昭和12)年8月~1938(昭和13)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 页
マルは、しきりとはなをならして、ほら穴のなかをにらんでいます。
「マル、しっかりたのむよ」
高一のうまい工夫とマルのてがらとで、電気鳩は、このほら穴のなかにはいったことがわかりましたから、つぎは、なかにはいって電気鳩をうまくつかまえることです。
高一は、穴のなかにはいった鳩などはわけなくつかまえられるものとおもっていました。それで、いさましくも高一はマルをつれて、まっくらなほら穴のなかにずんずんはいって行きました。用心のために、もってきた懐中電灯がきみのわるいほら穴の中をてらして、とても力づよいのです。しかし、かんじんの電気鳩は、どこまでふかくはいったものか、いっこう、そのすがたが見えません。
「へんだなあ。どこへかくれちまったんだろう」
高一はマルの頭をなでながら、立ちどまりました。
その時でした。マルがひくくうなりました。高一のさとい耳は、この時、たれか人の話しごえが、ほら穴のもっとおくの方から、ぼそぼそきこえてくるのをききつけました。「おや、こんなほら穴のなかに、たれか人間がいるよ」
高一はふしぎにおもい、マルの首をおさえながら、しずかに、ほら穴のおくの方にちかづいて行きますと、とつぜん、