轻松读懂日语经典作品
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くびきりもんどう
首切り問答
佐々木 邦
「日の出」新潮社、1935(昭和10)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,332 字 · 17 页
僕は野口君の性格をよく知っている。純情な男だけれど、無暗に鼻っ張りが強い。誰とでも議論をする。殊に目上のものに突っかゝって行くのが得意だ。就職して三年なら、同僚といっても、実際は大抵先輩だから、恐らく議論相手が豊富過ぎたのだろう。
「君のことだからとは何だい? 君はロク/\経緯も聞かないで、僕を悪いものと定めてかゝるのか?」
「そういう意味じゃないけれど」
「君は矢っ張り官僚だ」
「早速始まったな。しかし君だって、元来穏かな方じゃあるまい」
「僕を正義側と認めないなら、もう宜い。君を見損って、九州くんだりまで来たんだから」
「無論、正義は君の側にあるだろう。誤解されたんだ。君は穏かではないけれど、少くとも、道に外れたことをする人間じゃない」
「初めから気に食わない野郎だと思っていたが、それが通じたんだろう。若し僕が悪いとすれば、御機嫌を取らなかったのが悪かったんだ」
「もう完全にやめて来たのかい?」
「うむ。辞表を叩きつけておっ走って来た。追い出す料簡のところに一日だっていられるものじゃない」
「少し乱暴だな」
「遣口がひどいからね。誰だって癪にさわる」
「いや、君の方だよ。