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がいこつかん
骸骨館
海野 十三
「こども朝日」朝日新聞社、1946(昭和21)年10月1日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,107 字 · 15 页
一番目から三番目までの工場は、いずれも中でベースボールをするには向かなかった。そのわけは、工作機械がさびたまま転がっていたり、天井からベルトが蔓草のようにたれ下っていたりしたからである。しかし四番目の廃工場は、それらとはちがって機械類は見えず、中の土間全体が広々としていた。もっともその土間には、少年の背がかくれるほどの丈の長い雑草がおいしげっていて、荒涼たる光景を呈していた。
「ここならいいね。この草をすっかり刈っちまうんだよ。そうすれば、ここをホームにしてあっちへ向いてやれば、ベースボールができるよ」
ブウちゃんは土木技師のように、グラウンドの設計をのべた。
このときみんなの中で一番年上の清君と一郎君とが話をはじめた。
「ねえ、あれをしようよ、一郎君。あれをするにはおあつらえ向きの場所だよ。ちゃんと舞台もあるしね、ほら、あそこを“地獄の一丁目”にするんだ。すごいぜ、きっと……」
「ああ、そういえばいい場所だねえ。舞台の前にはこんなに雑草が生えていて、ほんとうに“地獄の一丁目”らしいじゃないか」
「ね、いいだろう。さっそく準備にとりかかろうや。みんな手わけをして作れば、今夜の間に合うよ。