轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たかはまさんとわたし

高浜さんと私

寺田 寅彦

「現代日本文学全集 月報40号」改造社、1930(昭和5)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,861 字 · 4 页

青空文庫

というような事を云われて、ひどく得意になったりしたこともあった。書かなくてもよいことを書いては恥を曝す癖のついたのはその頃からの病み付きなのである。

夏目先生、虚子、鼠骨、それから多分四方太も一処で神田連雀町の鶏肉屋でめしを食ったことがあった。どうした機会であったか忘れてしまった。その時鼠骨氏が色々面白い話をした中に、ある新聞記者が失敗の挙句吾妻橋から投身しようと思って、欄干から飛んだら、後向きに飛んで橋の上に落ちたという挿話があった。これが『猫』の寒月君の話を導き出したものらしい。高浜さんは覚えておられるかどうか一度聞いてみたいと思っている。

虚子が小説を書き出した頃は、自分はもう一般に小説というものを読まなくなっていたので、随ってその作品も遺憾ながらほとんど読んでいない。ただ、何であったか、坊主の耳の動くことを書いてあったのを面白いと思ったことがあるくらいである。

千駄木の文章会時代のものはよく読んだ。他の連中の書くものに比べて、虚子のものには、それが表面上は単なる写生的のものでも、その裏面に何かしら夢幻的の雰囲気が漂っているような気がした。