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ぎょげんき
魚玄機
「中央公論」1915(大正4)年7月
N1 · 挑战 · 新字新假名 · 9,866 字 · 20 页
京兆の尹温璋は衙卒の訴に本づいて魚玄機を逮捕させた。玄機は毫も弁疏することなくして罪に服した。楽人陳某は鞠問を受けたが、情を知らざるものとして釈された。
李億を始として、かつて玄機を識っていた朝野の人士は、皆その才を惜んで救おうとした。ただ温岐一人は方城の吏になって、遠く京師を離れていたので、玄機がために力を致すことが出来なかった。
京兆の尹は、事が余りにあらわになったので、法を枉げることが出来なくなった。立秋の頃に至って、遂に懿宗に上奏して、玄機を斬に処した。
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玄機の刑せられたのを哀むものは多かったが、最も深く心を傷めたものは、方城にいる温岐であった。
玄機が刑せられる二年前に、温は流離して揚州に往っていた。揚州は大中十三年に宰相を罷めた令狐綯が刺史になっている地である。温は綯が自己を知っていながら用いなかったのを怨んで名刺をも出さずにいるうちに、ある夜妓院に酔って虞候に撃たれ、面に創を負い前歯を折られたので、怒ってこれを訴えた。綯が温と虞候とを対決させると、虞候は盛んに温の行を陳述して、自己は無罪と判決せられた。