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かまをきずいてしりえたこと
魯山人陶説
北大路 魯山人
北大路魯山人『魯山人陶説』。同一底本的分册已合并为一书。收入:窯を築いて知り得たこと、瀬戸・美濃瀬戸発掘雑感、魂を刳る美、陶芸家を志す者のために、なぜ作陶を志したか、日本のやきもの、私の作陶体験は先人をかく観る、私の陶器製作について、愛陶語録、河井寛次郎近作展の感想、河井寛次郎氏の個展を観る、陶器個展に観る各作家の味、掘出しは病気の元。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 46,780 字 · 98 页
そこで手元に窯を築き、轆轤場を置く必要を生じ、昭和三年春、大船在山崎に窯を築くに至ったのである。たとえ助手数人を要するとしても、正真正銘の自作というものが自分の窯から生まれ出ることになった。さて、やってみると、土をいじるとか、絵を描くとか、窯に詰め込むとかいう技法上のことは案ずるより産むが易かった。星岡茶寮で使用している食器の悉くはみな自分の作品である。それには青磁、信楽、唐津、朝鮮刷毛目、古瀬戸、赤呉須等略一通りは揃っている。
かくして自作品を生むに至ると、おのずから参考品を欲求するに及んだ。学者がみずから古書を漁るようなものである。学者が万巻の書を愛重するように、陶家には万点の古陶磁が入用となる。そこで古陶磁の蒐集を思い立ち、窯場星岡に参考館を設け、徐々に蒐集品を陳列し始めた。固より新作品の参考のためであるが、今日では参考と言うは名目であって、実は一種の骨董癖に陥ってしまった点もある。
かような次第で、自分が窯を持ったのは昭和三年で、言わば極々最近の事である。しかもそれのみ没頭することを許せないので、陶器製作も陶器研究も今漸くその緒についたばかりで、一窯焚くごとに様々な体験をし、それによって益々研究にも、製作にも、興味を感ずるようになりつつある。