轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
がちょう
鵞鳥
幸田 露伴
「日本評論」1929(昭和14)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,335 字 · 23 页
と、中頃は余り言いすごしたと思ったので、末にはその意を濁してしまった。言ったとて今更どうなることでも無いので、図に乗って少し饒舌り過ぎたと思ったのは疑いも無い。
中村は少し凹まされたかども有るが、この人は、「肉の多きや刃その骨に及ばず」という身体つきの徳を持っている、これもなかなかの功を経ているものなので、若崎の言葉の中心にはかまわずに、やはり先輩ぶりの態度を崩さず、
「それで家へ帰って不機嫌だったというのなら、君はまだ若過ぎるよ。議論みたようなことは、あれは新聞屋や雑誌屋の手合にまかせておくサ。僕等は直接に芸術の中に居るのだから、塀の落書などに身を入れて見ることは無いよ。なるほど火の芸術と君は云うが、最後の鋳るという一段だけが君の方は多いネ。ご覧に入れるには割が悪い。」
と打解けて同情し、場合によったら助言でも助勢でもしてやろうという様子だ。
「イヤ割が悪いどころでは無い、熔金を入れるその時に勝負が着くのだからネ。機嫌が甚く悪いように見えたのは、どういうものだか、帰りの道で、吾家が見えるようになってフト気中りがして、何だか今度の御前製作は見事に失敗するように思われ出して、それで一倍鬱屈したので。