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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《三浦老人昔話(みうらろうじんむかしばなし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 113,637 字 · 224 頁
ひとを乞食あつかいにしやあがって……。」
なにしろ酔っているから堪らない。その七八人がいきなりに小坂さんを土間へひき摺り下して、袋叩きにしてしまったのです。旗本の殿様でも、大小を楽屋にかけてあるから丸腰です。勿論、武芸の心得もあったのでしょうが、この場合、どうすることも出来ないで、おめ/\と町人の手籠めに逢った。帳場の者もおどろいて止めに這入ったが間に合わない。その乱騒ぎのうちに、どこか撲ち所が悪かったとみえて、小坂さんは気をうしなってしまったので、乱暴者も流石にびっくりして皆ちり/″\に逃げて行きました。それを追っかけて取押えるよりも、先ず殿様を介抱しなければならないと云うので、家中は大騒ぎになりました。
すぐに近所の医者をよんで来て、いろ/\の手当をして貰いましたが、小坂さんはどうしても生き返らないで、とう/\其儘に冷くなったので、関係者はみんな蒼くなってしまいました。もうお浚いどころではありません。兎もかくも急病の体にして、死骸を駕籠にのせて、竊と赤坂の屋敷へ送りとゞけると、屋敷でもおどろきましたが、場所が場所、場合が場合ですから、なんとも文句の云い様がありません。