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ちゅうせいのぶんがくでんとう
中世の文学伝統
風巻 景次郎
線上閱讀風巻 景次郎《中世の文学伝統(ちゅうせいのぶんがくでんとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,977 字 · 230 頁
十六
親王は為世を外祖父にされ、二条為定らとはつねに御文通があったのであって、二条家風の調子であらせられる。概していって、『新葉集』はもとより、『李花集』でも、四季歌は、二条家の撰んだ勅撰集の調子にはずれない平明の調である。
註 吉野朝のことに関しては『南山巡狩録』『南山皇胤譜』の如きもの、近くは八代国治博士『長慶天皇御在位の研究』中村直勝氏『南朝の研究』など、しかし歌については川田順氏の労作『南朝の悲歌』正続篇『(吉野朝柱石)宗良親王』が傑出した収穫であって、近くは『新葉集』中最古の古写本である富岡家旧蔵本が、『富岡本新葉和歌集』として出版されている。ここにもそれらによることが種々多かった。
十六
後小松天皇は両統合体の慶賀すべき初代の帝であらせられた。合体の頃三代将軍義満はすでに在職二十五年、栄華の極みであった。二条良基・為定・為明・為重・為遠・冷泉為秀・頓阿・兼好・慶運・浄弁みな世を去って、二条流では頓阿から二条流歌学を承けた権大僧都経賢がおり、冷泉流では為秀に教をうけた今川了俊が、幼き冷泉為尹(為秀の甥で後を嗣いだ)をたすけて侃々の論を吐いていた。