輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かたきうちきょうだいがさ

仇討姉妹笠

国枝 史郎

線上閱讀国枝 史郎《仇討姉妹笠(かたきうちきょうだいがさ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 80,178 字 · 159 頁

青空文庫

「不思議だのう」と呟きながら、なお中納言家は佇んでおられた。

その間には侍臣や腰元たちは、楓を殺した敵らしいものが、どこかその辺りに隠れていないかと、それを探そうとでもするかのように、木立の間や岩の陰や、椿の林などへ分け入った。

広いといっても庭であり、植込みが繁っているといっても、たかが庭の植込みであって、怪しい者など隠れていようものなら、すぐにも発見されなければならなかった。

何者も隠れていなかったらしく、人々はポツポツと戻って来た。

と、不意に人々の間から、絹を裂くような女の悲鳴が聞こえた。

老女と一緒に来た腰元の中の一人、萩枝という二十一の小肥りの女が、両手で空を掴みながら、クルリと体を回転し、そのまま地上へ転がったのである。

狼狽して人々は飛び退いた。

その人の垣に囲まれたまま、萩枝は地上を転がり廻り、胸を掻き髪を※(「てへん+毟」、第4水準2-78-12)り、

「苦しい! 麻痺る! ……助けて助けて!」と嗄れた声で叫んだが、見る見る顔から血の気が消え、やがて延びて動かなくなった。

この日の宵のことであった。山岸主税は両国広小路の、例の曲独楽の定席小屋の、裏木戸口に佇んで、太夫元の勘兵衛という四十五六の男と、当惑しながら話していた。