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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《仮面の恐怖王/電人M(かめんのきょうふおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,590 字 · 308 頁

青空文庫

これには、きっと、なにか恐ろしい秘密があるのです。

その事件のあくる日の晩のことです。またしても、恐ろしいことが起こりました。

博士の助手の木村青年は、用事があって、外に出ましたが、その帰り道で、博士邸から五百メートルほどの、さびしい町を歩いていますと、向こうの町かどに、赤いポストが立っていて、そのうしろに、なんだか、みょうなものが、うずくまっていました。

「おやっ、なんだろう? 人間じゃないし、動物でもない。荷物かしら。それにしても、あんなまっ黒な荷物なんて、変だなあ。」

そう思いながら、なにげなく近づいていきますと、その黒いものが、ヌーッと、姿をあらわしました。

木村助手は、棒立ちになってしまいました。

それは電人Mだったのです。この人通りのない町で、木村君を待伏せしていたのです。

木村君は、いきなり、逃げだそうとしましたが、あの黒いロボットは、恐ろしい速さで、木村君にとびかかって、鉄の腕で、うしろから、だきしめてしまいました。

「助けてくれえ……。」

木村君は、ありったけの声で、さけびましたが、そのへんは、高いコンクリート塀のつづいた、庭のひろい大きな家ばかりなので、声が聞こえなかったのか、だれも助けにきてくれるものはありません。