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はいくへのみち
俳句への道
高浜 虚子
線上閱讀高浜 虚子《俳句への道(はいくへのみち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 60,608 字 · 120 頁
和歌と俳句
、二九、八)
和歌と俳句
言うまでもなく和歌は叙情に適し、俳句は叙景に適する。これは今更あらためていうには及ばんことである。
和歌は五・七・五・七・七という形である。俳句は五・七・五という形である。この形がその和歌と俳句の性質を限定する要素である。和歌の特色は俳句に比べて、終りに七・七という調子を持っているという事である。俳句は五・七・五ばかりであって七・七という調子を持っていない、という事である。
終りに来る七・七という調子は情を述ぶるのに適した調子である。だから歌は叙情に適する。俳句はそれを持っていない。それ故に情を述べる暇がなく、叙景をするに終る。一応そういうことはいえる。しかしながらそれより前に、詩を三つに大別して戯曲、叙事詩、叙情詩とするなれば、歌はもとより俳句もまた叙情詩に包合せなければならない。そのことを少しここに言って見ようと思う。
俳句は目に見た景色を写すのである。しかしながらその景色を写す動機は、作者の感動である。唯その感動を歌には言葉に現わすが俳句には言葉に現わさない。例えば、
古池や蛙とび込む水の音
といったのは、唯景色を叙しただけのものである。