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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
線上閱讀柴田 宵曲《古句を観る(こくをみる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 166,028 字 · 333 頁
場合にも、昔はこの字を使っている例がある。今まで干傘にさしていた日が芥子に移ったと見るよりも、干傘に照る日が芥子にうつろうと見た方がよさそうな気がする。
撫て見る石の暑さや星の影 除風
暑さの句というものは赫々たる趣を捉えたのが多いが、これはまた一風変ったところに目をつけた。一日中照りつけられた石が、夜になってもほてりがさめきらずにいる。恐らく風も何もない晩で、空に見える星の影も、いずれかといえば茫としたような場合であろう。作者の描いたものは、僅に手に触れる石のほてりに過ぎぬようだけれども、夜に入ってもなおほてりのさめぬ石から、その夜全体の暑さが自然と思いやられるのである。
鬼貫に「何と今日の暑さはと石の塵を吹く」という句があり、暑さを正面から描かず、塵を吹く人をして語らしめたのが一の趣向であるが、少しく趣向らしさに堕した憾がある。除風の句の石は何であるかわからぬけれども、「撫て見る」という以上、小さな石でないことはいうまでもない。
供先に兀山みゆるあつさかな 虎角
支那、朝鮮あたりを旅行していた人が、内地に帰って第一に感ずるのは、山の緑のうるわしいことだという。