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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁

青空文庫

「おまえらに預けたんではまたあぶない。お番所の塩倉へ運んでつけておくよう手配せい」

不審は伝六の行くえです。小役人たちのことばをたよりに、名人はすぐさま路地奥へ急ぎました。

同時に、目を射た品がある。

突き当たりの大御番組のお長屋の門のわきに、なぞのごとく十手が一本さしてあるのです。まさしく、伝六愛用の品でした。

「しようがないのう。こいつも中でなにかまごまごしているな」

はいってみると、うなぎの寝床のような長いお組屋敷のいちばん奥の一軒の前に、小腰をかがめて必死に力み返っている男があるのです。

だれでもない伝六でした。近づくまえに足音を聞きつけたとみえて、まっかに血走った目をふりむけると、ほっとなったように呼びたてました。

「もうしめこのうさぎだ。門のまえに、伝六ここにありと目じるしの十手をさしておきましたが、ご覧になりましたかい」

「見たからここへ来たじゃねえか。何を力み返ってにらめっこしているんだ」

「女、女! 怪しい女を一匹このうちの中へ追い込んだんですよ」

「お高祖頭巾か!」

「そう、そう、そのお高祖頭巾なんですよ。お番所をさきに洗ってこの北鳥越へ回ってきたらね、だいじな死骸を盗まれたといって大騒ぎしていたんだ。