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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
しかし、傷口に変わりはない。どう調べ直してみても、刀傷は刀傷です。肩から背へかけて、あんぐりと走った傷の幅は一寸、長さはざっと一尺二寸、尺にも足らぬ匕首では、切ろうにも切りようのないみごとな袈裟がけの一刀切りでした。
「ご覧のとおりでござる。音蔵があやめられていた場所は、浅草北松山町の火の見やぐら下じゃ。時刻は宵五ツどき。お駒の住まい岩吉店はその火の見の奥でござる。場所は近し、血によごれた匕首はむくろのそばに捨ててござるし、品はまさしくお駒の品でござるゆえ、下手人をこの女と疑うに無理はござらぬが、しかしながら肝心の傷がご覧のとおりじゃ。りっぱな刀傷じゃ。この点疑うべき余地がない。ご意見いかがでござる」
「…………」
「ご異論ありませぬな。ござらねば、さきを急ぎましょう。――痴情なし、色恋なし、恨み、憎しみ、八方手をつくして詮議したところによると、これまでお駒と音蔵は他人も他人、顔を合わしたことはござっても、世間話一つかわしたこともない間がらということじゃ。知らぬ他人が、なんの恨みもない知らぬ男をあやめるなぞというためしはない。この点も、下手人として嫌疑のくずれる急所でござる。