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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁

青空文庫

うれしかったね。胸がすうとしましたよ」

「そんなことをきいているんじゃねえや。今のお駒のあざやかなところを見たかというんだよ。千両役者にしたって、ああみごとに舞台は変わらねえ。あの決まったところ、さっとつぶてをかわしたところ、きりっと体が締まったところ、おいたはおよしなさいませとおちついたところ、やっとう剣法、竹刀のけいこでたたきあげたにしても、まず切り紙以上、免許ちけえ腕まえだ。女に剣術使いはあるめえと思い込んでかかったのが目ちげえさ。あの体のこなしなら、袈裟がけ、一刀切り、男一匹ぐれえを仕止めるにぞうさはねえ。またひとてがらちょうだいするんだ。早くしたくしな」

「冗談じゃねえ。それなら、なぜさっき横車を押さなかったんですかよ。万兵衛のだんなが、ご意見はいかがじゃ、ご異論はござらぬか、と二度も三度もバカ念を押したんだ。あるならあるで、はい、先生、ございますと、活発に手をあげりゃよかったじゃねえですか」

「犬の顔にだって裏表があるんだ。物を考えつくときにだって、あともありゃさきもあるよ。初めっから気がついていりゃ、ほっちゃおかねえや。今ひょいと思いついたんで、急がしているんだ。