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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
おまえもごの字のつく親類筋のほうかえ」
「どんな筋の親類だろうと、いらぬお世話じゃねえか。ごの字とやらをつけたきゃ、かってにつけておくがいいさ」
まるでそっくりな言いぐさでした。あっちで同じことをきかれたことも知っていて、同じことをまたあっちで答えたのも知っていて、わざとしらばくれながら同じ返事をしているようにさえも見えるのです。
名人の目がぴかりと光って、伝六のところへ合い図を送りました。察したか伝六、風のような早さです。まっしぐらに飛び出していったのを、不思議な男がまたじつに奇怪でした。早くもなんの合い図か察しをつけたとみえて、さっと立ちあがると、さき回りをしようとでもするように、ばたばたと裏口から駆けだしました。
いぶかしんでいるところへ、ほどたたぬまに伝六が、息を切りながら駆け帰りました。――前後して、奇怪な男もまた、ばたばたと裏口から駆けかえりました。
不思議そうにその姿を見ながめながら、伝六がしきりと首をひねっているのです。むろん、今の目まぜは、あっちの五分月代とこっちの青月代と、別人か同一人か、あっちにあの御家人がいたかどうか、それをたしかめに走らせた合い図なのでした。