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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
ばかりか、十八人が十八人ともにやにやとやって、捜し出せるものなら捜し出してみろといわぬばかりに、あざわらいさえ浮かべているのでした。
なかでも不敵そうに、青黒い歯をむいてうす笑いを漏らしていたのは牢名主です。型どおりに重ね畳の上へどっかりすわって、右門がだれか、名人がどこの男かというようにあいさつ一つせず、傲然とうそぶきながら、にやりにやりとやっているのでした。
「おまえ、たいそう上きげんだな」
「えへへ……そうでもねえのですがね、畳の上の居ごこちはまた格別でね。だんなもちょいといかがでござんす」
「はいってもう何年じゃ」
「忘れましたよ。ここは浮き世の風が吹かねえのでね。えへへ――近ごろ、おつけがしみったれでしようがねえんだ。ご親切があったら、けえりしなにえさ係りへ一本くぎをさしていっておくんなせえまし。もっとうまいしるを食わせるようにとね。浮き世の景気はどうでござんす」
などと不敵至極なことをいって、頭からのんでかかっているのです。
こんなしたたか者を相手にしては、むろん尋常一様の詮議でらちのあくはずはない。おそらく、牢名主はじめ同牢の者は、だれがやったか、どうしてやったか、匕首の隠し場所もちゃんと知っているであろうが、告げ口、耳打ちはいうまでもないこと、世間の義理人情とはまた違った義理人情を持っているこの