輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

線上閱讀高浜 虚子《回想 子規・漱石(そうせきしとわたし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,187 字 · 231 頁

青空文庫

つまり私は今後お前に対する忠告の権利も義務もないものになったのである。」

「升さんの好意に背くことは忍びん事であるけれども、自分の性行を曲げることは私には出来ない。つまり升さんの忠告を容れてこれを実行する勇気は私にはないのである。」

もう二人共いうべき事はなかった。暮れやすい日が西に舂きはじめたので二人は淋しく立上った。居士の歩調は前よりも一層怪し気であった。

御院殿の坂下で余は居士に別れた。余は一人になってから一種名状し難い心持に閉されてとぼとぼと上野の山を歩いた。居士に見放されたという心細さはもとよりあった。が同時に束縛されておった縄が一時に弛んで五体が天地と一緒に広がったような心持がした。今一つは多年余を誨誡し指導する事の上に責任と興味とを持っていた居士に今日の最後の一言で絶望せしめたという事に就いて申訳のないような悔恨の情もこみ上げて来た。

居士が余に別れて独り根岸の家に帰って後ちの痛憤の情はその夜居士が戦地に在る飄亭君に送った書面によって明白である。その書面の結末に次の文句がある。

「今まででも必死なり。されども小生は孤立すると同時にいよいよ自立の心つよくなれり。