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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,601 字 · 387 頁
七兵衛は、銀ごしらえの脇差を尻目にかけて通ると、
「へい、よいお天気で……」
その男もまた、負けない気で足に馬力をかけました。
二人は、ついに雁行して歩き出してしまいました。
七兵衛は、妙な奴だと思うから別に言葉もかけず、そうかと言ってこうなると抜かれるのも癪だから、ずんずん歩いて行くと、その男もまた口を結んで七兵衛と押並ぶようにして歩いて行く。
はて、今まで旅をしたが、こんな奴に会ったことがない、別に怖いことも気味の悪いこともないが、足の早いのが癪だ、そうして、自分に足で戦いを挑むような仕打ちがいよいよ癪だ。
しかし、いよいよ峠を下り切るまでこの男は、七兵衛より後にもならず先にもならず、ほとんど相並んで歩いて来たが、ほら村へ出ると身延道。
「旦那、私はここで失礼を致しますよ、はい、身延へ参詣に参りますもので」
七兵衛に挨拶して法華題目堂から右、身延道へ切れてしまいました。
七兵衛は、興津の題目堂で変な男と別れてから、東海道を少し南へ廻って、清水港へ立寄り、そこで小半時も暇をつぶしたが、今度は久能山道を駿府へ出て、駿府から一里半、鞠子の宿もさっさと素通りをして上へ上へとのぼって行くのでしたが、ちょうど、鞠子の宿の池田屋源八という休み茶屋の前を通りかかると、