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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 262,120 字 · 516 頁

青空文庫

それで型の如く、年頃、恰好、着類、所持の品、手疵の様子を調べた上に、改めて宇治山田の米友に向いました。

「其方のところと、姓名は」

「鐘撞堂新道、相模屋方、友造」

米友はこう言って名乗りました。

「お前はこの夜更けに何用があって、こんなところへ通りかかった」

「エエ、それは、人を迎えに来て……」

米友が少々口籠るのを見て、お蝶が横合いから口を出しました。

「わたしの帰りが遅いから、それでこの人が迎えに来てくれたのでございます」

そこで検視の役人は、お蝶と弁信をしりめにかけ、

「お前たちはまた何しに、こんな夜更けにここへ通りかかったのだ」

「エエ、それは……」

お蝶も、その返事に少し口籠ったが、そこは米友よりも上手に、

「この人のお帰りを送って参りましたものでございます、ごらんの通り、この人は眼が不自由なものでございますから」

「お前はどこのものだ」

検視の役人は改めて、盲法師の弁信に問いかけます。弁信は例の通り泣きそうな面をして、

「私は本所の法恩寺の長屋におりまする弁信と申して、こうして毎夜毎夜琵琶を弾いて市中を歩いている者でございます、琵琶は平家の真似事を致すんでございます、生れは房州の者でございまして、ついこのごろ、江戸へ出て参ったんでございますから、地理も不案内でございまして……」