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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 262,120 字 · 516 頁

青空文庫

この女というのは、女軽業のお角です。

「いかにも、この方は神尾主膳殿であるが、そういうそなたは?」

兵馬は再び、お角の身の上を尋ねました。

「これは御免下さいまし、つい慌ててしまいまして、申し上げるのを忘れてしまいました、わたくしはこの殿様の……この殿様のお屋敷の奉公人でございます」

「ああ左様か、しからばこの神尾殿のお住居を御存じであろうがな」

「エエ、それは申し上げるまでもございませんが、それよりはこの殿様のお連れのお方は……お連れ様はどちらにおいででございましょう」

「ナニ、この神尾殿に連れがあったのか」

「はい、あの……」

お角はここで竜之助の名を言おうとしました。その変名は時によっては吉田といった、時によっては藤原といったりする、その人の名をうっかり言ってしまおうとして、はっと気がつきました。

「神尾殿は一人ではなかったのか」

「はい、あの、お友達で、お目の不自由なお方が一人」

「目の不自由な友達が……」

その時、宇津木兵馬は愕然として、思い当るところがありました。

「その目の悪い人に逢いたかったのだ、さあ、その人を探しに行きましょう、一緒に吉原へひきかえしましょう」