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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《奇面城の秘密/夜光人間(きめんじょうのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 150,254 字 · 300 頁

青空文庫

しかし、いざというときに、手だすけになりますから、見はりは、やっぱり、つづけたほうがいいでしょうね。」

明智は、やしきのまわりの見はりも、ひつようがないというのです。そのうえ、美術室をからっぽにしておくのですから、神山さんや中村警部には、なんだか、あぶなっかしいように思われるのです。

やがて、夜になりました。

美術室の窓には、中からかけがねをかけ、ドアには外からかぎをかけ、ふたりの書生が、その外の廊下にいすをおいて、見はりをしていました。

十人の警官は、家のまわりをかこんで、すこしのゆだんもなく、警戒についていました。

中村警部は、たえず、そのへんを歩きまわって、見はりの人々のかんとくをしていました。

明智探偵は、日のくれるころどこかへたちさったまま、まだ帰ってきません。このかんじんのときに、名探偵は、いったい、なにをしているのでしょう。

だんだん夜がふけていきました。

どこかで、時計が十時をうつのが聞こえました。

そのとき、二階の美術室の中に、ふしぎなことがおこったのです。

美術室は、小さな電灯ひとつだけをのこして、ぜんぶの電灯が消してありました。