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しょうらいのにほん
将来の日本
徳富 蘇峰
線上閱讀徳富 蘇峰《将来の日本(しょうらいのにほん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 122,399 字 · 240 頁
これを人身にたとうれば、陸奥、出羽はその首なり。甲斐・信濃はその背なり。関東八州および東海諸国はその胸腹、しかして京畿はその腰臀なり。山陽南海より西に至っては股のみ、脛のみ」と。吾人はこの比喩のはたして当を得たるや否やを知らず。しかれども実にわが邦の地形はもっとも不同にして東北より西南に向かって蜒々として一の蜻形をなし、山岳うちに秀で、河海外を繞るがゆえに、その風土もおのずから適度の不同を得、これがために社会生産の発達を刺衝する、一にして足らず。それ形勢の不同よりして上古のギリシアは文明の先鞭者となれり。しからばいずくんぞ今日においてわが邦の前途を疑うものあらんや。しかしてかつわが邦人民はさらに一の記憶しかつ注意せざるべからざることあり。なんぞや曰くわが邦は島国なることこれなり。ギルバート氏はその『古代商業史』において論じて曰く、
島地の商業に便利を呈するはたいていの場合において大陸諸国よりはるかに大なるものとす。なんとなれば元来島嶼なるものはその面積に比すれば大陸諸国よりもはるかに長き海岸を存し、その気候は通例温和にして四時の変化はるかに少なきがゆえに商業の動作、気候のために阻礙せらるるの患いなく、また海は天然の城・砦なるがゆえに、外寇の危難おのずからまれに、したがって兵籍に編入するを要する人口の割合また