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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
線上閱讀木暮 理太郎《山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 284,014 字 · 565 頁
と記し、又
山北薬師ヶ岳ニ牛頭天王ノ祠アリ、金峰ノ奥ノ院ト称ス。
と記載してある薬師岳に当っているらしい。今は祠はないが、石が沢山積み重ねてある。下ること一里とあるのに四、五町では甚しく距離に相違があるが、是より一歩を踏み出せば甲信両州の界ではなくなる。或は此両州の境とあるのが誤りで、薬師岳は実際一里の下に在るのかも知れないが、自分はまだ此道を蹈査しない。然し上から見た所では、此処から急に傾斜が増して偃松が余程多く、蹈んだ跡らしいものはあるが、果して路であるか否か疑問である。次回の登山には是非探って見たいと思う。金峰山図幅には明に路が示してあるから、通行に差支は無いのかも知れない。去年(大正二年)十月に岡野、冠の二君が川端下から登った時には、誤って鉄山附近へ出られたように聞いたが、初めに此道を登って、偃松の斜面にかかってから左にそれたのか、或は初から其左下の谷川を遡ったのであるか、詳しいことは遂に聞くを得なかった。長子ノ番所とあるのは、修験道の盛な頃には御岳から番人を置て、入山者に山役銭を課したものであるが、御室は其時の南口の番所であった。是は北口の番所であったのであろう。