輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あくまのもんしょう

悪魔の紋章

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《悪魔の紋章(あくまのもんしょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 151,280 字 · 301 頁

青空文庫

林助手はけげんらしく呟いたが、呟いているうちにゾーッと背筋が寒くなって来た。やっぱり幽霊だったのかしら。それともあいつは、幽霊よりも不気味な魔法使なのかしら。

「シッ、静かにしたまえ。あいつが聞いているじゃないか」

博士の囁き声を聞くと、「ソレ、そこに!」と云われでもしたように、又ドキンとした。

「どこに隠れているのでしょう」

怖々訊ねると、博士は闇の中でニヤニヤと笑っているらしく、懐中電燈の光で、ソッと天井を指し示した。

「エッ、では、この上に?」

囁き声で聞き返す。

「そうだよ。外に逃げ場所はないじゃないか」

博士は囁いておいて、一方の押入れを覗き込み、懐中電燈でその天井板を調べていたが、オズオズと近よる林助手の腕を掴んで、耳に口をつけ、

「ここだよ。この天井板がはずれるようになっているのだ。……君、勇気があるかね」

と、からかい気味に訊ねた。

林助手は、勇気がないとは答え兼ねた。相手はお化でも幽霊でもない、生きた人間、しかも一人ぼっちで逃げ隠れている奴だ。それを怖がって尻ごみするようでは、探偵助手の恥辱である。

「僕この上へ上って、確かめて見ましょう。