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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,353 字 · 371 頁
高原へ出た。
さっき見た一つの燈火は、そこから西の山の裂け目に、夜の濃くなるほど明らかに瞬いていた。
間道の番所があれに見える一点の灯とすれば、――当然、道はそこ一筋と限られているに違いない。
「いずれにしても」
と、一同は、そこを突破することに、肝をきめた。
「――が、待て」
と、藤吉郎は、早くも気負う面々を制して云った。
「番小屋の人数は、およそ知れたもの。怖るるに足らぬが、怖いのは、稲葉山へ合図をされることだ。狼火場があれば、いずれ小屋の近くゆえ、そこを探って第一に二人ほど立て。それから討ち洩らした番士が、急を告げに駈け出すことだ。その抑えに、半分はすぐ裏手へ立て」
黙って、各※(二の字点、1-2-22)の影は、頷き合った。もう獣みたいに地を這い歩いて行くのだった。
燈火の光は近くなった。
窪地を渡って、そこの谷ふところへ這い上った。
意外だったのは、ぷーんと麻畑の麻が香ってきたことである。
蕎麦畑もある。
山葱や芋も生えている。
「……はてな」
麻畑の中で、藤吉郎は首をひねった。小屋の屋根作りや畑の様子が、どうも番士の小屋とは思われなかった。
「……逸まるな。