輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,353 字 · 371 頁
出る人物が出さえすれば、晨に旭日を仰ぐようなものではないか)――と。
これも、一理はありそうに聞える。何しても、信長の行き方は、そうした民情にぴったりしていた。時勢に対して活眼を持ち、意識してそうやっているのか、それとも、彼自身の生れながらの才分や性格のままやっていることが、時勢に適合しているのか、とにかく万民の一端に、
――待望の人がでた!
という感じを、彼は、江州の新領土に植えつけて、湖を船で渡って行った。
湖上の風は秋を覚えさせた。無数の兵船のゆく後に、水は美しく長い波紋を描いていた。
将軍家義昭の船も、二十五日、守山から湖水を渡って、三井寺の下に着いた。
先着した信長は、
「ここにおいて一戦はまぬがれまい」
と、三好、松永の襲来を予期していたが、彼が陣頭に立つほどな抵抗もなかった。
で、義昭を、三井寺の極楽院に迎えて、
「もはや上洛いたしたも同様でござる」
と、慰めた。
二十八日。
「今日ぞ」
とばかり信長は、いよいよ上洛の軍をすすめ、逢坂山をこえた。
粟田口まで来ると、ふいに隊伍が止まった。信長のそばに在った藤吉郎が、前へ駈け出してゆくのと、先発の隊伍から明智光秀が足を早めて戻って来たのと同時であった。