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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 197,228 字 · 394 頁
しかも上を剋す凶相が見えると」
「朝山どの」
「なんじゃ」
「よいお年齢をして、左様なことは口外なさるものではありませぬ。御房は辣腕な政略家とかねて聞え及んでおるが、御家中においてまで政治のお道楽はなさらぬがよろしかろう」
いま広間の中ほどに、一面の大きな絵図が、小姓たちの手で展げられた。それは畳二枚ほどもあった。――江州蒲生郡安土一帯の絵図である。
「ここが琵琶湖の内湖」
「奥島。伊崎島も見ゆる」
「安土川はこれか」
「桑実寺もある。――常楽寺も描いてある」
小姓たちは、一方にかたまり合って、燕の子のように、首を揃えてのぞき合った。
ひとり蘭丸は、群れを離れて、つつましやかに控えていた。
かれはとうに加冠の年頃をこえている。二十歳にはまだ二、三年の間はあろうが、前髪をとれば、すでに立派な若侍といっていい。
(そちはそのままがよい。幾歳になっても、小姓姿のままでおれ)
主君のおことばであると――彼自身いうのである。で、蘭丸はなお、他の少年と妍を競い、髷、小袖、すべて童形のままにしていた。
「なるほど、これか」
信長も、図面の一方に、しとねを移させて、親しく見入りながら、