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さるかにかっせん

日本の神話と十大昔話

楠山 正雄

線上閱讀楠山 正雄《日本の神話と十大昔話(さるかにかっせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 36,605 字 · 76 頁

青空文庫

金太郎

一

むかし、金太郎という強い子供がありました。相模国足柄山の山奥に生まれて、おかあさんの山うばといっしょにくらしていました。

金太郎は生まれた時からそれはそれは力が強くって、もう七つ八つのころには、石臼やもみぬかの俵ぐらい、へいきで持ち上げました。大抵の大人を相手にすもうを取っても負けませんでした。近所にもう相手がなくなると、つまらなくなって金太郎は、一日森の中をかけまわりました。そしておかあさんにもらった大きなまさかりをかついで歩いて、やたらに大きな杉の木や松の木をきり倒しては、きこりのまねをしておもしろがっていました。

ある日森の奥のずっと奥に入って、いつものように大きな木を切っていますと、のっそり大きな熊が出て来ました。熊は目を光らせながら、

「だれだ、おれの森をあらすのは。」

と言って、とびかかって来ました。すると金太郎は、

「何だ、熊のくせに。金太郎を知らないか。」

と言いながら、まさかりをほうり出して、いきなり熊に組みつきました。そして足がらをかけて、どしんと地びたに投げつけました。熊はへいこうして、両手をついてあやまって、金太郎の家来になりました。