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さるかにかっせん

日本の神話と十大昔話

楠山 正雄

線上閱讀楠山 正雄《日本の神話と十大昔話(さるかにかっせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 36,605 字 · 76 頁

青空文庫

」

と言いました。

子がにはこれですっかり泣きやみました。栗と蜂と昆布と臼とは、みんなよって、かたき討ちの相談をはじめました。

三

相談がやっとまとまると、臼と昆布と蜂と栗は、子がにを連れて猿のうちへ出かけて行きました。猿はたんと柿を食べて、おなかがくちくなって、おなかこなしに山へでも遊びに行ったとみえて、うちにはいませんでした。

「ちょうどいい。この間にみんなでうちの中にかくれて待っていよう。」

と臼が言いますと、みんなはさんせいして、いちばんに栗が、

「わたしはここにかくれよう。」

と言って、炉の灰の中にもぐり込みました。

「わたしはここだよ。」

と言いながら、蜂は水がめの陰にかくれました。

「わたしはここさ。」

と、昆布は敷居の上に長々と寝そべりました。

「じゃあ、わたしはここに乗っていよう。」

と臼は言って、かもいの上にはい上がりました。

夕方になって、猿はくたびれて、外から帰って来ました。そして炉ばたにどっかり座り込んで、

「ああ、のどが渇いた。」

と言いながら、いきなりやかんに手をかけますと、灰の中にかくれていた栗がぽんとはね出して、とび上がって、猿の鼻面を力まかせにけつけました。