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しまでをかたる

死までを語る

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《死までを語る(しまでをかたる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 42,739 字 · 85 頁

青空文庫

骨屋町とは、南北に通っている町で、俗称であるが、それは、和泉町から本町へかけて、丁度、今の公設市場のように、一切の食料品店が、その辺に集っていた。

これは、大阪が、一番よく発達していたのではないかと思っているが、私達の住んでいた上町――坂の上の方にある町、高い所の方の町の意、東横堀川より以東を総称す――は、船場、島の内より見て、貧乏人階級であったから、自然に、そういう風なものが、利用されたらしく、少し経ってから、空堀の方、玉造の方にも、そういう市場の集団が出来た。これは、横堀以西に余りないのであった。

八百屋、魚屋の類が、凡そ、二三町の間に、連なっていたが、ここで物を買うと、近所の同じ商人で買うより安いから、子供を背負うて買出しに行くのである。母が、葱と、大根との風呂敷包をもって、私が、弟を負うたり、その反対だったり――それから、それが、だんだん慣れてくると、私が一人で買出しに行ったり、弟を背負うて、母を連れずに行ったり――思春期前の少年だから、平気で

「この頭おくれ」

と、出汁にする鰻の頭を一皿買ったり、牛肉屋が顔馴染になったので

「味噌まけといてや」