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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《獄中への手紙(ごくちゅうへのてがみ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 頁
七月十六日
ハイネとの比較。
※(ローマ数字3、1-13-23)大雨の被害は静岡までに目につきます。泥田になってしまっているところもありました。全国に大雨だったから相当でしょう、「いやんなっちゃうなア」と見ながら悲しそうな声を出している男あり。この男は盛に商売人の合同のことを話していました。子供づれで北海道から九州へゆくという一家があったり。いつもよく今頃旅行して、崖のくずれたのを見たりいたしますね。
※(ローマ数字4、1-13-24)ああ。巖松堂の六法全書は出版九月頃だそうです、南江堂の本は送るようにうちのひとにたのみました。うちの留守のひとは菅野きみ子と申します。そのお母さんも来てくれています。本がついたら、ハガキでもおやり下さい。よろこぶわ、きっと。かけぶとんお送りいたしました。
七月十六日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 山口県熊毛郡光町上島田より(封書)〕
七月十六日午後
今四時ごろ。鶏の声のきこえる二階でこれを書きはじめます。
私は十四日に立って、徳山からのハガキ御覧になりましたろう? 十五日の七時前につきました。きのうは達ちゃん歯医者だの挨拶だので大多忙で、夕飯を終ったのは十時すぎました。