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げんだいにほんのしそうたいりつ
現代日本の思想対立
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《現代日本の思想対立(げんだいにほんのしそうたいりつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 125,540 字 · 245 頁
一九三四年の十二月、黒竜会、愛国社、その他の系統の右翼団体の巨頭数十名が「信統会」を結成し、愛国団体の統一を期することとした。
一方大本教の出口王仁三郎氏は三四年七月「昭和神聖会」を結成し、自分が統監となり内田良平氏を副統監に任命した。「ひとのみち会」や「皇道日月団」でも結構金が集まるのだから、由緒正しい邪教大本教が中心であって見れば、金と会員の集まりの良かったことは想像に難くない。会員十万におよんだというのも、強ち嘘ばかりではないかも知れぬ。――そこで三五年にはいって、――この「昭和神聖会」と先の「信統会」とが提携して愛国団体の統一を計画しようではないかということになったのである。
政治団体乃至思想団体の統一運動は、大体からいって一種の退潮期の現象だと見ていい。尤もただの退潮期ならば、支離滅裂的に分裂して消滅するだろうが、内面的な動きとしては必ずしも退潮期でないに拘らず、従来の形態としては行きづまって退潮せざるを得なくなった時に、主としてこの統一運動が発生すると見ていいだろう。でこの右翼団体(即ちまた愛国団体)の統一運動もまた、従来の形態のファッショ団体として行きづまったことをいい表わしているので、神武会の解散もまたこれと同じ現象に属するものなのだ。