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しゅうざんず

秋山図

芥川 竜之介

線上閱讀芥川 竜之介《秋山図(しゅうざんず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,580 字 · 15 頁

青空文庫

「前にお話するのを忘れたが、この二つは秋山図同様、※苑の奇観とも言うべき作です。もう一度私が手紙を書くから、ぜひこれも見ておおきなさい」

煙客翁はすぐに張氏の家へ、急の使を立てました。使は元宰先生の手札の外にも、それらの名画を購うべき金を授けられていたのです。しかし張氏は前のとおり、どうしても黄一峯だけは、手離すことを肯じません。翁はついに秋山図には意を絶つより外はなくなりました。

*     *     *

王石谷はちょいと口を噤んだ。

「これまでは私が煙客先生から、聞かせられた話なのです」

「では煙客先生だけは、たしかに秋山図を見られたのですか?」

南田は髯を撫しながら、念を押すように王石谷を見た。

「先生は見たと言われるのです。が、たしかに見られたのかどうか、それは誰にもわかりません」

「しかしお話の容子では、――」

「まあ先をお聴きください。しまいまでお聴きくだされば、また自ら私とは違ったお考が出るかもしれません」

王石谷は今度は茶も啜らずに、々と話を続けだした。

*     *     *

煙客翁が私にこの話を聴かせたのは、始めて秋山図を見た時から、すでに五十年近い星霜を経過した後だったのです。