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くうかんがいねんのぶんせき
空間概念の分析
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《空間概念の分析(くうかんがいねんのぶんせき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,744 字 · 107 頁
概念は常に名称(名辞)を有つことが出来る。或る概念をどの言葉によって名づけようとも一応は勝手であるとも考えられるであろう。併し吾々が出会う殆んど総ての場合は、或る課せられた概念をば、既知の言葉を以て名づける場合であることを、注意しなければならない。或る課せられたものを観念と呼ぶことによってそれの概念を成立せしめるか、或いは物質と呼んでそうするかが、問題となるように、既知の――歴史社会的に与えられたる――言葉の内から、この概念に適すると思われる言葉を採用して、命名するのである。処がこの場合の命名は決して勝手であることは出来ない。歴史社会的に与えられた言葉は単なる発言の記号、約束、ではなくして、慣性的に一定した意味を有ち、既知の概念の表現であるから、この命名は実は、旧き概念の或る適当なるものを以て新しい概念を包摂することに外ならない。処で旧き概念は夫々一定の性格を云い表わす。故に命名とは課せられた概念が如何なる性格を云い表わすものであるかの決定である。そうすれば命名とは性格の理解でなくして何であるか。殆んど総ての場合、命名とは理解である。それ故或るものを何と名づけるかは人々の云い放つように単に「言葉の問題」