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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
線上閱讀豊島 与志雄《豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,569 字 · 336 頁
公園や博物館などもありました。
夕方はやく、エキモスは宿にかえって、ゆうべの人たちをまちうけました。が、その人たちは、夜になって、二三人ずつ、つれだってやってきまして、お礼をいっただけで、もどっていきました。
エキモスは宿の主人にたずねました。
「あの人たちは、なぜ早くかえってしまうんだろう」
主人はこたえました。
「それはむりもありませんよ。一日はたらいたんだから、くたびれているんです。それに、あなたにごちそうになっては、すまないと思っているんです。あの人たちはもう大丈夫です。けれど、びんぼうで、おおぜい子供があったり、病気だったりして、ひどくこまってる人が、まだまだたくさんあります。その人たちをみんなたすけてやることは、いくらあなたが神さまのお使いだって、なかなかできますまい」
主人は頭をふって、かなしそうな顔をしました。
「僕は神さまのお使いなんかじゃないんですよ」とエキモスはいいました。「けれど、こまってる人たちがそんなにあるなら、どうかして、よろこばしてあげたいもんだなあ」
エキモスはいろいろかんがえました。そして、金貨でちょっとしたものをかっては、おつりに銀貨や銅貨をもらい、それを金色の鹿の毛皮でこしらえた袋にいれて、みんな金貨にしてしまいました。