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さこく
鎖国
和辻 哲郎
線上閱讀和辻 哲郎《鎖国(さこく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 頁
。フロイスの取った宿は焼けはしなかったが、避難者を収容するためにフロイスたちの退去を求めた。信者たちは警備の厳しくなった町でフロイスたちをかくまうのに骨折った。本願寺の町であるということがこの時ひしひしと身にこたえたのである。が一日日の目を見ない暗い二階にひそんでいただけで、翌々日の早朝、気づかれずに町の門から出ることが出来た。「私はこの時ほど道を遠いと思ったこともなく、またこの時ほど早く歩いたこともない。人の本性が自己保存を欲することはこの通りである」と彼は書いている。この日は稀有の大雪で三四尺も積っていた。で歩くことが出来ず、漸く淀の川船を捕えて、一月の末日に京都に入ることが出来た。ビレラに逢うと、まだ四十歳でありながら苦労して七十の老人のように白髪になっているこの日本布教者は、フロイスが遙々インドから日本布教に来てくれたことよりも、大坂の危険を脱したことの方を一層悦んだのであった。
フロイスの京都入りを何故このように重視するかというと、一つにはフロイスが熱心な宣教師であると共にまた比類なく優れた記者であったこと、もう一つにはフロイスが到着してからの半年の間の京都が戦国時代の混乱の絶頂を具象的に展示して見せた舞台であったことによるのである。