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さこく

鎖国

和辻 哲郎

線上閱讀和辻 哲郎《鎖国(さこく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 頁

青空文庫

第十二章 鎖国への過程

竜造寺に貿易の利益を与えれば、正面の敵たる大友氏に大打撃となるであろう。それは結局キリスト教徒にとっての大損害である。長崎はキリシタンの避難所として確保しなくてはならぬ。いずれ日本には司教を置く必要があるが、長崎は司教の座としても安全でなくてはならぬ。こう考えて、ワリニャーニは長崎を教会領とすることに賛成した。純忠は長崎のほかに一里先の茂木をも教会に渡した。もっとも司法権だけは領主の手に残したのである。

ワリニャーニは長崎の市民に対して会堂を何よりも尊敬すべきことを教え込んだ。ここの宣教師館には神父三人、イルマン一人、日本人イルマン三人を置いた。大村の宣教師館は、神父二人、イルマン二人であった。ワリニャーニが京都から帰って来たとき、純忠は大村で盛大な祝宴を開き、長崎へも二度訪ねて来た。そうしてその年のクリスマスには、ワリニャーニを大村へ連れて行って荘厳な祭を行った。例の通り演劇の催しもあった。

有馬のセミナリヨの少年たちは、そういう社会的雰囲気のなかから出発して行ったのである。

第十二章 鎖国への過程

一 信長殺さる

一五八二年二月、ワリニャーニが少年使節たちをつれて長崎を出発したあとの日本は、九州でも京畿地方でも新しい機運が五月の若葉のように萌え上っていた。