輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
線上閱讀久生 十蘭《顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 17,674 字 · 36 頁
……どのみち、ふたりに用はない。西の丸そとをさんざ駈けまわらせておいて、ふたりのうちのひとりが氷の箱をかかえ、早駈けして青地の家へ投げこむ……」
キョロリと二人の顔を見て、
「青地が馬鹿正直で、箱をかかえて自身番へ訴えでたには驚いたろう」
為は、息をのんで、
「ど、どうしてそれを……」
「見そこなっちゃいけない、おれの耳はお前たちのとはチト出来がちがうのだ。……氷盗っとが箱をかかえたのを見とどける暇があるのに、衣類のなりがわからないというはずはない。わざと曖昧な申立てをしてるところに、なにかいわくがある。有馬の湯で話をきいたときから、ことによったら、お前たちの仕業だとチャンと睨んでいたんだ」
「先生も、おひとが悪い」
「ひとが悪いのは、そっちのほうだ。……お前たちがチョイチョイ青地の家へくることはおれは知っている。それを、まるで他人のようなことを言うから、これは、こう、と、見こみをつけた」
為と寅はふるえ出して、
「こりゃあ、えれいことになった。……それで、あっしたちのほうはどうなりましょう」
「どうなるものか。……氷は溶けてあとかたなし。水から出て水にかえる。