輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しゃべりすぎる

饒舌りすぎる

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《饒舌りすぎる(しゃべりすぎる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 27,957 字 · 55 頁

青空文庫

一

一

奉行職記録所の役部屋へ、小野十太夫がはいって来る。彼は汗になった稽古着のままで、ときには竹刀を持ったままのこともある。

「おい土田」と十太夫はどなる、「今日は帰りに一杯やろう、枡平へいこう、いいな」

それから四半刻もするとまたやって来る。やっぱり稽古着のままで、額に汗が光っている。

「枡平はよそう、土田」と十太夫はどなる、「あそこは気取ってて面白くない、袖町のよし野で一杯やろう、いいな」

また或る日は、やはり汗になった稽古着のままとび込んで来る。汗止めもそのまま、片手で袴を掴んで、湯気の立っているような顔で、せいせいと荒い息をしている。

「おい土田」と十太夫はどなる、「まだ終らないのか、まだ仕事があるのか」

土田正三郎は黙ったまま、机の上をゆっくりと手で示す。まだ仕事の残っているときは、机の上には書類や帳簿がひろげてあり、硯箱の蓋があいてい、彼の手には筆が握られている。仕事がもう終っていれば、そこには書類も帳簿もないし、硯箱には蓋がしてあるし、机の上はきれいに片づいている。

「よし、道場へ来てくれ」と十太夫は片づいている机の上を見てせきたてる、「ちょっと道場へ来て相手になってくれ、癇が立ってしようがないんだ、一本でいいから相手になってくれ、さあいこう、おい、手っ取り早くしてくれよ」